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2009年のローヌ地方は例年通りの天候に戻る事が出来、生産者たちはダメージを負った2008年ヴィンテージの後に、大部分が偉大なワインとなった2009年という大きな報酬を受け取る事が出来ました。ブドウの休眠期間である2008年の秋は穏やかで雨が降り、恵まれた天候でした。
実際、気温は例年並に戻り始めており、地中の貯水率も十分に補充されています。10月には19℃だった最高平均気温も11月には13℃、12月には9℃と緩やかに下がっていき、本格的に冬がスタート。10月、11月は降水量が多く、11月、12月には時速95km〜100km程の風が観測されています。
冬は過酷な環境でしたが、この過酷さ故にウドンコ病などの病害は防がれました。1月、2月には5度に渡って猛烈な寒さに襲われます。とりわけ1月にはマイナス6℃、いくつかの場所ではマイナス7℃が記録されました。降水量は130mm前後と例年と変わらない量になり、この冬から自然と快適な天候に回復し始めます。
春に入ると徐々に穏やかな天候に戻ったことから、4月の後半にはブドウの木は冬眠から目を覚まし、健康かつ均一、高密度な発芽が観察されています。そのため、生産者たちは芽搔きによって収量を調整。
この季節には雹を伴った嵐も観測されていますが、幸いな事にブドウ畑に悪影響を及ぼす事はありませんでした。
春には病害が発見されなかったのに加えて偉大なヴィンテージと呼ばれる年に必要ないくつかのコンディションが整った事から、生産者たちも昨年に比べて穏やかな心境で春を過ごします。5月後半に開花が始まり、6月の頭にはすべてのブドウが開花し終わりました。
7月に入っても快適で降水量もここ53年間の平均よりほんの少し多いだけで、7月の頭にはヴェレゾンが始まったブドウが観測されています。とにかく快晴が多く34℃を超える気温に加え、永続的な風が吹いた事からブドウの成熟に理想的な環境がそろいました。
ヴェレゾンが早く見られた事から8月の中旬から収穫が始まると予想されましたが、実際、8月は温暖でブドウの成熟は早まり、予想通り早めの収穫となりました。
いくつかの区画では軽い水分ストレスが発生しており、より良い成熟を妨げられましたがこの水分ストレスに耐えきれるだけの樹齢の古いブドウから出来たワインはより良い結果を生み出しています。
収穫は最適なコンディションの中行われ、赤、白ともに長期熟成に耐えられる力強く奥行きのある素晴らしいワインが出来上がりました。